リズム・アンド・ブルース
リズム・アンド・ブルース(英語:rhythm and blues、正しくはリズム・アンド・ブルーズと発音する)は、R&B(アール・アンド・ビー) と略される音楽のジャンル。1940年代後半に、ジャズやブルース、ゴスペルといったブラック・ミュージックが発展する形で生まれた。
この用語は、1947年にビルボード誌のジェリー・ウェクスラーにより作り出された[1]。ウェクスラーが、名付けるまでは、アフリカン・アメリカンの音楽を「レイス・ミュージック」と呼び、ビルボード誌でも順位を「レイス・ミュージック・チャート」として発表していた。しかし1947年の或る週末、「もう、こういう名前で呼ぶ時代ではないだろう」「何か違う名前で呼ぼう、週末の間に皆で考えよう」とビルボード誌編集部で話が出た。次の火曜日にウェクスラーが「リズム&ブルースっていうのはどう?」と提案した事から、これが採用された。
ロックンロールもこの音楽の影響により生まれたが、当初はリズム・アンド・ブルースとロックンロールの間に明確な区別はなかった。その後、リズム・アンド・ブルースはソウルミュージックなどへ発展していった。(カテゴライズとして、ソウルミュージックも内包する場合がある)
1960年代のアメリカで黒人たちの地位向上によりさらなる彼等のアイデンティティを高揚しアフリカンアメリカンとしてのルーツを誇示するための音楽として、よりモダンになったブラック・ミュージックの一つの形をリズム・アンド・ブルース(R&B)と呼ぶようになった。
1950〜1960年代のロックンロール(R&R)とともにリズム・アンド・ブルースは、ヨーロッパにも輸出され、流行に敏感な若者たちを虜にし、やがて彼らは自らリズム・アンド・ブルースを演奏すべくバンドを組むようになった。こうして結成されたローリング・ストーンズやザ・フーは自らの曲をリズム・アンド・ブルース(R&B)、バンドを「R&Bバンド」と自称し、リズム・アンド・ブルースは米国内だけでなく世界に広がっていく。
やがてリズム・アンド・ブルースはより洗練された方向に発展していき、1970年代になるとソウル・ミュージック、1980年代以降はブラック・コンテンポラリー(ブラコン)と呼称され、1990〜2000年代には再びリズム・アンド・ブルース(R&B)と呼ばれるようになった。呼称は1960年代と同じであるものの、リズムの変遷、洗練を加えており、まったく別の音楽といっても過言ではない。リズム・アンド・ブルース(R&B)という呼称がリアルタイムでの米国産ブラック・ミュージックの呼称に使われなくなった時期においても、1950〜1960年代のブラック・ミュージックや、それらにルーツを置いたローリング・ストーンズ等のバンドを愛好してきた層にとっては、「リズム・アンド・ブルース(R&B)」の呼称と現在そう呼ばれる音楽に違和感を覚えることも多い。
現在言われるリズム・アンド・ブルース(R&B)では、打ち込みを主体とした楽曲を用いた、歌唱重視のジャンルである。1950〜1960年代とは異なり、歌唱者を黒人に限定することなく、白人やアジア系のアーティストでもR&Bミュージックで括られることも珍しくない。1990年代後半からはデジタル機器を駆使したクラブ寄りなサウンドが主体と言えるが、楽器の生演奏によって曲をつくるネオ・ソウルなどその幅は広い。既存の楽曲を取り入れて新しい楽曲を生み出すサンプリングやクラブ・ヒットを意識したリミックス、ヒップホップやレゲエなど他ジャンルとのクロスオーバーが顕著に見られ、時代を問わず最も注目される音楽ジャンルであると言える。
日本でのR&Bの受容と近年のブーム [編集]
日本では、昔から洋楽をなぞる形でR&Bが歌われたり聴かれていた。その先駆けとなった代表的な歌手として弘田三枝子、亀渕友香、シーンの牽引者として久保田利伸が挙げられる。近年ブームとなったのは1998年ごろからのMISIAに代表されるディーヴァたちの躍進によるところが大きい。前後して宇多田ヒカルやUAなどの独特の個性をもった(R&Bを中心に様々な洋楽を取り込んだ)アーティストも現れ、「R&B」はディーバとともに時代のキー・タームとなり、多くのフォロワーやエピゴーネンを生み出した。ただ近年の日本の若いアーティストに於いては商業的にR&Bという形容詞的な言葉が用いられており、アーティストの音楽的本質とは画していることが多分にある。
サブ・ジャンル [編集]
ブルース
ゴスペル・ミュージック
ソウルミュージック
ブルー・アイド・ソウル
サザン・ソウル
メンフィス・ソウル
ノーザン・ソウル
モータウン
シカゴ・ソウル
フィリー・ソウル
ファンク
ジャズ・ファンク
ブラック・ミュージック
ブラック・コンテンポラリー
クワイエット・ストーム
ネオ・ソウル
代表的なミュージシャン [編集]
※サブ・ジャンルの項目のミュージシャンも参考の事。
R・ケリー
アイク・ターナー & ティナ・ターナー
アッシャー
アリーヤ
アリシア・キーズ
アル・グリーン
アレサ・フランクリン
ヴァネッサ・ウィリアムス
エリック・ベネイ
エターナル
カーティス・メイフィールド
キエラ・キキ・シェアード(キキ)
キャシー
サム・クック
ジャネット・ジャクソン
ジャッキー・ウィルソン
スティーヴィー・ワンダー
スモーキー・ロビンソン
スプリームス
ダイナ・ワシントン
TLC
ディアンジェロ
テイク6
デスティニーズ・チャイルド
ザ・テンプテーションズ
トニ・ブラクストン
ドリフターズ
ニーヨ
B.B.キング
ビヨンセ
ビル・ウィザース
ピンク
フェイス・エヴァンス
ブライアン・マックナイト
ブルースブラザーズ
ブランディ
ベイビーフェイス
ベン・E・キング
ボーイズIIメン
ホイットニー・ヒューストン
マーヴィン・ゲイ
メアリー・J・ブライジ
ライオネル・リッチー
リトル・リチャード
リアーナ
ルーサー・ヴァンドロス
レイ・チャールズ
ローリン・ヒル
ロイド・プライス
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